グレーゾーン金利とは

 

キャッシングの貸出金利を制限するための法律と言えば、出資法と利息制限法。

 

出資法は「この法律で定めた上限金利を超えた金利を請求した業者には罰則をあたえます」という趣旨の法律で、利息制限法は「この法律で定めた上限金利を超えた金利は、たとえ業者が請求したとしても法的には無効と見なしますよ、ただしこの法律を破っても罰則はありません」という趣旨の法律です。

 

このように「一見同じようなものに見えるものの、実情は微妙に違う2つの法律」が存在することで、
かつては「グレーゾーン金利」というものが問題になっていました。

 

グレーゾーン金利とは?

 

グレーゾーン金利とは何かというと、

 

「出資法の上限金利と、利息制限法の上限金利が異なっていた時代に発生していた金利」のことです。

 

現在、出資法の上限金利は20%となっているのですが、実は、昔はこの上限金利はもっと高かったんですよ。

 

1954年からは、上限109.5%。
1983年11月からは、上限73%。
1986年11月からは、上限54.75%。
1991年11月からは、上限40.004%。
2000年6月からは、上限29.2%。
そして、2010年6月8日の改正で、現在の「上限20%」となりました。

 

これに対して利息制限法は、1954年以降ずっと、以下のような上限金利となっています。

 

元本10万円未満までは、上限20%。
元本10万円以上100万円未満までは、上限18%。
元本100万円以上は、上限15%。

 

つまり・・・今でこそ元本10万円未満のキャッシングについては、上限金利が出資法も利息制限法も同じ「上限20%」となっていますが、かつてはこの2つの法律の間に、大きな金利の開きがあったわけです。

 

つい数年前まで、利息制限法上限金利は最大で20%、出資法は29.2%だったわけですからね。

 

キャッシング業界は、この金利差に目をつけたのです。

 

「利息制限法を超える金利は、法的に追及されれば無効だけれど、出資法のように『違反すれば罰則』というわけではないから、この間の金利ももらっておこう」と考え、利息制限法の上限金利を超えた、出資法上限ギリギリの金利をつけたところが多かったというわけです。

 

今でこそ利息制限法の上限金利をやぶれば行政処分の対象になりますが、当時は行政処分すらない状態だったのです。そんなわけで昔の利息制限法の上限金利というのは、かなり軽視されていました。

 

利息制限法にのっとって考えれば、20%までの金利しか要求できないのに、出資法上限の29.2%の金利を設定する。この間の9.2%の金利分が、「法的に無効だけど罰則対象でもないグレーゾーン」ということで、グレーゾーン金利と呼ばれるようになったのです。

 

みなし弁済規定の問題

 

そんなわけで、かつてのキャッシング業界では、どこも当たり前のようにグレーゾーン金利を取っていました。
堂々とグレーゾーン金利分の金利までキャッシング業者が取れた背景には、2つの大きな理由があります。

 

まずひとつは、「ほとんどの借主がグレーゾーン金利の存在を知らない」という時代がずっと続いていたということ。

 

そしてもうひとつは「みなし弁済規定」というものが存在していたからです

 

みなし弁済規定とは
「キャッシング業者が利息制限法の上限金利以上の金利を要求したとしても、借主側がそれに納得し、任意でグレーゾーン金利まで支払っている場合は、そのグレーゾーンの金利も有効とみなす」という趣旨の規定です。

 

実際にみなし弁済規定が適用されるためには一定の条件が必要でしたが、その条件を満たしていると裁判で認められ、グレーゾーン金利が有効とされたケースも過去にはあったのです。

 

しかし、今はみなし弁済規定は実質上は撤廃されました。
出資法の上限金利が利息制限法にほぼ合わせられたこと、みなし弁済規定が事実上撤廃されたことで、
グレーゾーン金利というのは、今ではほとんど発生しなくなったのです。

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